ザ・ロック(洋画) 投稿者: dougafun | 2021年8月14日 0件のコメント ザ・ロック原題 The Rock監督 マイケル・ベイ出演 ショーン・コネリー ニコラス・ケイジ エド・ハリス ジョン・スペンサー ウィリアム・フォーサイス デヴィッド・モース マイケル・ビーン≪おすすめしたい人≫ハリウッド大作好き・大味なアクション映画好き・アンサンブルキャスト好き・特殊部隊好き≪ストーリー≫アメリカ海兵隊特殊部隊所属でベトナム戦争の伝説的英雄、フランシス・ハメル准将(エド・ハリス)は非合法な極秘任務の元、作戦遂行中に母国からの支援を受けられず、部下を失う。勲章や恩赦の授与も、事実の公表もなく、その功績を闇に葬られ、アメリカ政府に対する憎しみで満たされていた。 彼は部下を引き連れ、非人道的化学兵器VXガスを搭載したミサイルを奪取、かつてのアルカトラズ刑務所を占拠し、アメリカ国防総省に部下の遺族への1億ドルを要求、これが通らない場合、ミサイルを発射すると宣戦布告。FBI長官ウォーマック(ジョン・スペンサー)は、化学兵器スペシャリスト、スタンリー・グッドスピード(ニコラス・ケイジ)を召集。アルカトラズから唯一脱獄に成功した男で元イギリス情報局秘密情報部部員、現在は刑務所に幽閉されているジョン・パトリック・メイスン(ショーン・コネリー)と強制的に協力させ、SEALSと共にテロを阻止させる為の作戦を遂行する。≪みどころ≫映画『007シリーズ』ジェームズ・ボンドがそのまま年老いたと思わせるショーン・コネリーのキャラクター設定。戦闘に於いてはメイスンが上だが、ミサイル解体場面に於いてはグッドスピードと立場が完全に引っくり返るなどのお笑い要素。“それぞれに信じた正義がある”“81人の人命か、100万人の人命か”など、考えさせてくれるテーマ。ほんの些細なことで殺し合いになってしまう切ない戦闘シーン。常に盛り上げてくれるハンス・ジマー、ハリー・グレッグソン・ウィリアムスのBGM。≪レビュー≫この映画が大味なハリウッド大作でありながら名作たる理由は、倒すべき敵の持つモラルと正義が観ている者を共感させるからではないか・・・と思わせておいて、実は、敵側に殺人を趣味にする狂人的な部分を持った部下や、金の為なら他人の命を厭わない部下といった、“悪”がきちんと用意されているからではないかと思ったりしている。単に勧善懲悪では娯楽狙いの駄作にしかなり得ないが、だからと言って、お互いの正義を持った者同士の戦いの切なさは、観る者に後味の悪さしか残さない。スカッとハッピーエンドにならないと気持ちのいいハリウッド映画とは言えないのだ。この作品は、駄作と傑作の絶妙な境界線に立っている、そんな風に思う。“憎しみで満たされていた”と書きましたが、正確には全然違います。ネタバレはしませんが、気高い男なんですよエド・ハリスの役どころは。言いたい!でも我慢する!この映画の中で最も悲壮感漂う彼の演技も是非!というか、何か社会派の役ばっかりですね、彼は(笑)。たまにはネタも・・・。また、こんなシンプルなストーリーを盛り上げてくれるのが、“メイスン=007だった!?=ショーン・コネリー”と言ったマニア泣かせな設定や、ハードな内容に、時に笑いを持たせる実戦未経験のヘタレ全開のニコラス・ケイジの迷演技。うるさいほどに無駄口が多く、たまに怒り爆発なんですが、コネリーがシュールに流す場面に度々笑ってしまいます。細かくは言えませんが、兵士個々の考えの相違とそれによって一貫しないテロリストの行動も、観ている者を退屈させない。マイケル・ベイが実写主義のお陰でアクションシーンも爽快。BGMも「アクション映画を観てるんだ!」とガンガン盛り上げる。特に、ミサイル解体シーンでの主人公2人の立場の逆転。ケイジの強気な演技と対照的に、ミサイルの威力にビビリまくってしまうコネリーに思わず吹いてしまう。最後までシリアスな演技を貫くハリスの役どころが、緩みそうな感覚を一気に締めてくれる。ラストのメイスンとグッドスピードのやりとりは、ぴったりのタイミングで入ってくるBGMも手伝って、未だ観る度に鳥肌が立ちます。答えの見えない映画やアンチハリウッドな人にはおすすめしませんが、こだわりがないなら、一度は観てほしい名作です。※個人的に悪役も善人もこなせるウィリアム・フォーサイスやデヴィッド・モース、 何かと脇に出てくるトニー・トッド、ダニー・ヌッチにも注目しちゃいますね^^; マイケル・ビーンを忘れてしまってた自分は失礼だ・・・ToT 人質の脇役も忘れてるけど有名なのがいたような・・・